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附
「葬式仏教」という言葉があります。この言葉には、葬式でカネ儲けをしようとする僧侶と、死んだときだけ仏教を頼りにする日本人の信仰心を、軽蔑を込めて批判した言葉です。
たしかに、そのとおりなのですが、歴史的には少し違った見方が出来ます。それまで貴族や武士など特権階級のものであった仏教が民衆に受け入れられるのは、鎌倉時代の法然、室町時代の蓮如が、南無阿弥陀仏と唱えれば誰でも極楽浄土に迎えられると説いて、生きている人間を救済しようとしたことに始まります。つまり、庶民にとって仏教はもとから葬式仏教だったのです。
庶民の味方となった仏教はその後、壇寺制度によって徳川幕府の支配機構に組み入れられ、明治以降も政府の神仏習合政策に従い、次第に庶民と縁遠い存在となっていきます。人々と仏教の心のつながりが薄れ、信仰心も形骸化していきました。
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